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histoire d'amour eternel

第23章 星 *hikari*




細くてしなやかな手をギュッと握り返すも


束の間。




『わぁ~~ッッ!凄い綺麗ッッ!!』




俺の手に戻った君の温もりは

まるで、掬っても指の隙間から零れ落ちる水のように

スッと消え


俺は、そんな君の温もりが少しでも掌から消えないようにグッと力を入れ自分の手を握り締める。



そんな俺の心を知ってるのか、知らないのか。

気付いてるのか、気付いてないのか。



『恭!凄いよ?夜光虫!!

早く早く!!』




全く気付いてない風の、君。


無邪気に、素直に目の前の風景を愉しむ、君。


そんな君の隣りに並び



「そうだな」



俺の左手にまた、温もりを戻す。


今度は簡単に離れないよう、零れ落ちないよう

ギュッと力強く君の手を握り締める。



目の前の、自然が織り成す蒼い光の世界。

波の心地良い音と共にゆらゆら儚い光を放ちながら輝く夜光虫の光と

俺の隣りで凛とした横顔の君に魅入りながら


君の温もりを愛おしく感じる。



・・・・けど。




『あ!!あそこっっ!!!』




どんなに力強く握り締めてても、君の温もりはスッと消え

その代わり、離れた場所から



『恭!』



極上の笑みをくれる、君。









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