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histoire d'amour eternel

第23章 星 *hikari*



俺の左手からは温もりは消えど

君の笑顔で俺の心は、更に温もる。




────いつだって、そう。



いつも、俺の隣りじゃなく、前を笑顔で進む君。

隣りに並んで歩くというより、走り出し、愉しみ、

そして、にこやかに俺の傍へ戻ってきて



『恭』



可愛く俺の名前を呼び、そっと俺の手を握る君が

とにかく、大好きだった。





─────だから。




たまに、そんな君に不安になったんだ。




いつも、俺の前を笑顔で歩む君は

いつも、俺の前を凛と走る君は



・・・・そのまま、俺の隣りに戻って来なくなるんじゃないか。・・・・って。


そのまま、手の届かない場所へ消えてしまうんじゃないか。・・・・って。



そんな不安を払拭するように




『愛結!!』


『ん?なに?』


『おいで?』



はにかみながら俺の隣りへと戻って来た君を抱き寄せ

君の可愛いらしい唇にそっと唇を重ね



『“ここ”に居て?』


『え・・?うんッッ!』



俺の言葉の“意味”をきっと分かってないだろうけど、大きく頷き、えへへっと照れ笑いする君の右手を握る。




───だけど・・・・・・











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