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histoire d'amour eternel

第25章  seasons

でも。


それでも。



「私は、好きだよ」



桜を見上げ、愛の言葉を唱えれば

吹く風に乗って桜の花びらは天へと舞う。



そっと掌を広げてみれば、ふわりと舞い落ちる


淡い淡い、桃色の二雫。


その瞬間


わずかに胸に響く、君からの愛詞。


そして、


また吹く風に乗り、空へと仲良く舞い上がる桃色の雫を見つめながら

過ごした2人の影を重ね


思わず綻ぶ頬と共に




「見守っててね?」




桜雨にそっと呟いた。









*END*










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