
histoire d'amour eternel
第27章 SAKURA
2人、天を仰ぎながら歩く桜下。
淡い、ブルーの空。
淡い、ピンクの桜。
春らしいパステルカラーが綺麗に彩どる風景を眺め
あまりの優しい情景に、2人とも思わず頬が綻ぶ。
木々の間から差し込む春らしい陽射しを君と手を繋ぎ、全身に浴びながら
優しく、そして柔らかく笑う君に
私の心の華も、満開に咲き誇る。
倖せを感じるように、君の手をギュッと握れば、ギュッと握り返してくれる君の、手。
何か特別な言葉を交わしたわけじゃなくて。
何か、会話をしたわけでもなくて。
ただ、ギュッとお互い手を繋いだだけなんだけれど
それだけでも十分何だか伝わってくるものがあって。
言葉より、もっと深い部分で伝わるような……
そんな感覚に陥り
「綺麗だね――!」
倖せ感が増す、私の心。
