テキストサイズ

histoire d'amour eternel

第30章 熱中症

「だから、熱中症……」


「それが何?

もしかして……!?」



何やら、ハッとした顔付に変化した彼は、あたしの額に大きな掌を充て

反対の掌は自分の額へと持って行き



「熱…はないみたいだけど……」



“気分悪くないか?”なんて、柔らかな表情から一転。

心配そうに眉間に皺を寄せてあたしの顔を見上げる、君。



いやいやいやいや!

熱とかないし!

気分なんて最高潮に絶好調だし!




「違うよ!」



あたしが熱中症になってるんじゃなくて


あたしが気分が悪いんじゃなくて





『いい?

熱中症。


この言葉をゆっくり言ってみ?』






――――えぇぇええい!!!






「そうじゃなくてね?」



「うん、?」



「あの、ね?」



「ん?」





「ねっちゅうしょう……?」




ストーリーメニュー

TOPTOPへ