I'll protect you.
第16章 夏休み
すると…
「コウ待て!」
後ろから走ってきたカナに腕を掴まれた
「なんで止めんだよ!
ユウが元気ないなら俺が笑わせてやるんだ
俺にはこれくらいしかできないんだ!」
俺の怒声に俺の腕を掴む手に力が入った
「コウの気持ちはわかる…
ユウを楽しませてやりたいのもわかる…
だけど、今回だけは考えさせてやってほしい…」
カナにいつもの威勢はなかった
悔しそうなその表情にカナのユウへの気持ちが痛いほど伝わった
カナはユウのことを第一に考えて行動をして
そして俺が知らないユウをカナは知ってる
だから…
「…わかった……」
そう言ってテントに戻った