I'll protect you.
第16章 夏休み
…
なんだこの沈黙は…
何か言わなきゃ…!!
『あのさ…「そっか!怪我なくてよかった!」
私の言葉をかき消すようにコウキ君の声が私の声と重なった
さっきまで見えなかったコウキ君の表情はバッチリ見えて
いつものお日様スマイル
「ユウも早く花火しろよ!
みんなに取られちゃうぞ!」
『う、うん!』
コウキ君…
私はいつもと変わらないコウキ君を見て安心した反面、妙な違和感を感じた
だけど、笑顔で花火をしているコウキ君を見て、わざわざ聞くことはしなかった