I'll protect you.
第16章 夏休み
『シンく…ッわぁッ!!!』
私がシン君に話しかけようとした時、
火花が私とシン君を遮った
「わりぃ!
花火そっち向けちゃったわ
火傷とかしてない?」
コウキ君が私を心配して駆け寄ってくる。
シン君は!?
火傷してない!?
慌ててシン君を探すとシン君はすでにカナと花火をしていた
『…よかった』
私は胸を撫で下ろした
シン君にケガがなくてよかった…
シン君に何かあったらどうしようかと…
「…よかったって
誰のこと言ってるの?」
背後からの声に体がビクついた
しまった…
シン君のことで頭がいっぱいでコウキ君がいるのを忘れてた…
『じ、自分に怪我なくてよかったなぁ〜って!!』
苦し紛れの言い訳
自分でも惨めに思えるくらい…
コウキ君は俯いていて表情がよく見えない