I'll protect you.
第24章 今と昔
みんな、大きくなったね。
私が知ってるみんなは私と変わらないくらい小さかったのに
今の彼等は私が見上げてしまうほど大きくて逞しい。
昔とは違う彼等に私は不思議な気持ちを抱き始めていた。
「「「ユウ!」」」
『え?は、はい!』
三人が私をジッと見てくる。
そんな綺麗な顔で見ないでよ!!!
なんか恥ずかしいじゃん…
「涼太が帰るみたいだよ」
え、涼太?
カナが反対側の歩道を指さした。
そこには、私からの言葉を待っている涼太の姿があった。
「さっきからすごいこっち見てくるんだ。
なんか言ってあげなよ、可哀想だから」
犬がご飯をおわずけされてるかの様な涼太
そんな涼太に苦笑いで手を振ると、涼太の表情はパァーと明るくなって、これでもかというくらい手を振り返してくれた。
そんな涼太を見てコウキ君は冷たい目で涼太を見て鼻で笑った
「単純な男、藤井涼太」
それだけ言ってコウキ君とシン君はまた歩き出した
カナは私の歩くペースに合わせて一緒に歩いて駅へと向かった。