
I'll protect you.
第25章 戻ってきた時間
勢いよく教室のドアが開いてコウキ君とカナが同時に教室へと入ってきた
二人は教室中を見渡した。
「ユウは!?」
楓はカナの声を聞いてサッと私から一歩離れた
私はとりあえず二人に話しかけた
『どうしたの二人とも!?』
すると、二人はポケットから携帯を出して私に差し出してきた。
「「LINE教えて!!」」
『い、いいよ!?
でも急にどーしたの?』
携帯を出しながら二人にこの謎な行動の経緯を聞く。
「シンがユウのLINE知ってるのに俺らだけ知らないなんて絶対許せない!!」
「シンだけズルいだろ!!
お兄ちゃんを差し置いてこんなのお兄ちゃん絶対許しませんからね!!」
ははは…
よくわからないけどシン君に負けたくないだけね…
『シン君から教えてもらえばよかったのに…』
別に私から直接もらわなくてもいいのにさ…
するとコウキ君は頭を抱えてしゃがみこんで、この世のものとは思えない奇声をあげた
「ソウダッターーーーッ!!」
そんなコウキ君を完全無視して、カナは私とLINEを交換。
そして、何事もなかったかのようにカナは、コウキ君を連れてF組を去った。
