I'll protect you.
第25章 戻ってきた時間
何も言えなかった。
俺らにはどうすることもできなかったから
悔しい
すると、シンはもう一つパンを食べ始めた。
「そんなことよりさ、お前らユウのところに行ってきてくれ。
あいつがいつ来るかわからんしさ。
俺も飯食ったら行くから先行ってて」
俺とコウはシンに敬礼して教室を出て、F組までの廊下を歩いた。
「カナ…
シンはどうなるのかな?」
コウは俺に今にも消えそうなくらい弱々しい声を出した。
「シンは大丈夫だって言ってる。
だから大丈夫だ。」
そう言って俺は軽くコウの背中を叩いた。
シンはきっと大丈夫…
大丈夫なんだ…
そして、F組の教室の前
「コウ、気持ち切り換えろ。
ユウにそんな顔見せちゃダメだ」
「ごめん…
任せとけって!」
教室の扉に手をかけて、勢いよくドアを開ける
「「ユウ!!」」