
I'll protect you.
第28章 いつもずっと
私とシン君は一緒に家を出て私の家に向かった。
『どうぞ、上がって下さい…』
私が玄関を開けてシン君を家の中へと招き入れる。
「……お邪魔します」
借りてきた猫状態のシン君を見ながら、シン君を部屋の中心に座らせた。
『学校行く準備するからちょっと待っててね』
私はそう言って制服を持って脱衣場の扉を閉めた。
シン君から借りた服からシン君匂いがして安心する。
その服を脱ぐと冷っとした感覚と、よくわからない寂しさに襲われながらサッと着替えをすませて、シン君が待つ部屋へと戻る。
「いいから、早く起きろ。
絶対寝るなよ。おい待て寝るな!
コウ!起きろ!コウ!!おいコラ!!!」
部屋に戻るとシン君はコウキ君にモーニングコールの真最中だった
時刻は6:50
いつもこの時間にコウキ君に電話をしてるんだとか……
大変だねシン君も……
私は小さな鏡をテーブルに置いてメイクを始めた。
あまり見られたくはなかったけど、昨日泣きすぎた私の目はメイクで誤魔化すしかなかった……
隣から視線を感じる……
アイメイク中は本当にブサイクになるから見ないでほしいのに……!
そんな願いも虚しく、シン君はずっと興味津々。
『……どうしたの?そんな見てさ……』
「女子ってすげぇなって……
ユウってさ、髪何もしないの?」
シン君は私の髪を指でクルクル
髪の毛を触られるのが好きな私は眠くなってくる…
『もともとストレートだからなんもしてないよー』
「ストレートも似合うけど巻いてみても似合いそうだよな
ユウ、コテかアイロン貸して」
『え?あ、はい!』
シン君はコテのスイッチを入れると、私の髪をクシでとかした。
