I'll protect you.
第37章 独占欲
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部活終わりに連れて来られた地下へと続くカラオケ店。
……ここら辺ってヤバいところじゃ…
周りを見渡すと、ラブホや風俗店が多く建ち並んでいる場所だった
なんで俺がこんなとこに来なきゃいけねーんだよ
俺は神崎の後を追って指定された番号の部屋に入った。
「おう、来たか」
「……藤宮 淳」
「そんな怖い顔するなよ。
喧嘩ではお前に勝てねーことはわかってる」
……なんの為に俺をここに連れてきた?
「お前に相手して欲しいって女がこんなにいるんだ」
化粧の濃い女達、吐き気がするくらいの香水の匂い
「先輩、俺は女遊びに興味はないんですが?」
「……優の生活費は誰が出してると思ってるんだ?」
何言ってんだこいつ……
「お前が動いてくれれば今まで通り金は出してやるよ。
お前が動かないなら、金は出さない。
生活できない優は俺の家に戻るしかねーんだよ」
俺に優を養える金はない
仕送り身分の俺が優をどうにかできるわけじゃない。
間違ってるかもしれない
それでも……
優をあの家にはいさせない……
「……どうすればいいんですか」