ショートラブストーリー
第6章 祐香(ゆか)
その日、雨混じりの雪の為、友喜は足元に注意しながら試験会場に向かっていた。
こんなところで転んで怪我でもしたら洒落になんねーっての!!
朝早くって事もあって、歩道の雪かきが間に合ってなくて…
仕方なく、車道の端を歩くのに。
邪魔だとばかりに追い抜いてく車がクラクション鳴らしやがる!!
あーっ!もう!!状況見てくれよ!!
イライラしながら歩いていくと、融雪剤のせいか道がぬかるんできた。
そんな時に俺を追い抜いた車が…
「うわっ!!」
派手に跳ねあげた雪と水が思いっきり掛かった。
「…んだよ!!ふざけんな!!」
制服のズボンがびしょ濡れになった。
どうすんだよ、これ。
試験も時間が迫ってて、俺は呆然としてしまった。…と、その時
「大丈夫ですか?」
後ろから声をかけてきたのは
「うわ、ひどっ…。良かったら、これ使って」
バッグの中からタオルを取り出すと俺に渡してくれた。
「え…いいの!?」
「天気悪いからってお母さんに何枚か持たされたの。だからどうぞ」
「ありがとう…」
「あなたも受験でしょ?こんな事で気落ちしちゃ駄目だよ」
「……」
俺が何も言えなくて突っ立ってると、彼女を呼ぶ声がした。
「あ、じゃ行くね。お互い頑張ろ!!」
ふふっと笑うと、彼女は友達の元へ走っていった。
こんなところで転んで怪我でもしたら洒落になんねーっての!!
朝早くって事もあって、歩道の雪かきが間に合ってなくて…
仕方なく、車道の端を歩くのに。
邪魔だとばかりに追い抜いてく車がクラクション鳴らしやがる!!
あーっ!もう!!状況見てくれよ!!
イライラしながら歩いていくと、融雪剤のせいか道がぬかるんできた。
そんな時に俺を追い抜いた車が…
「うわっ!!」
派手に跳ねあげた雪と水が思いっきり掛かった。
「…んだよ!!ふざけんな!!」
制服のズボンがびしょ濡れになった。
どうすんだよ、これ。
試験も時間が迫ってて、俺は呆然としてしまった。…と、その時
「大丈夫ですか?」
後ろから声をかけてきたのは
「うわ、ひどっ…。良かったら、これ使って」
バッグの中からタオルを取り出すと俺に渡してくれた。
「え…いいの!?」
「天気悪いからってお母さんに何枚か持たされたの。だからどうぞ」
「ありがとう…」
「あなたも受験でしょ?こんな事で気落ちしちゃ駄目だよ」
「……」
俺が何も言えなくて突っ立ってると、彼女を呼ぶ声がした。
「あ、じゃ行くね。お互い頑張ろ!!」
ふふっと笑うと、彼女は友達の元へ走っていった。