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ショートラブストーリー

第6章 祐香(ゆか)

「何?どっかで見てた?」

「そ…そんなのはどうでもいいでしょ!?」

言い当てられて、思わず逆ギレしてしまった。

「バイトだって言ってたのに、何で買い物に付き合ってるのよ!?」

「…成り行き?」

首を傾げながら呟いた言葉に、はぁ!?と眉をひそめた。

「あの人、バイト先の店長でさ、旦那さんにコートをプレゼントしたいけど、背が高い人だからなかなか合うのがなくて…で、俺に着せてイメージしたかったんだって」

「本人連れて来ればいいのに…」

「旦那さん、今単身赴任中で、クリスマスに久々に会えるから内緒でプレゼントしたいからって」

「…何それ」

まるっきりあたしの誤解じゃん!?

…ってか、悩んだ時間返してよ!!

無意識で唇尖らせてたみたい。

友喜があたしを見ながらにやにやしてる。

「…何よ」

あたしは脱ぎ散らかった自分の服を手早く集めて…あえて友喜を見ないで訊いた。

「もしかして…やきもち?妬いた?」

何でこんなに楽しそうなんだろ。…もう!!

「妬いたら悪いの!?」

あたしは友喜を睨み付けて、バスルームに入ろうとした…のに。

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