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ショートラブストーリー

第7章 高橋②

「ちょっとちょっとちょっと!!高橋くん!!」

みどりさんが興奮しながら俺の所に飛んできた。

「なっ…何ですか!?」

「あの子、あの子!!」

指差す方向には、喜美子さんにレジ精算してもらってる男―亮がいた。

「あの子よ!!真由美ちゃんと買い物してたの!!」

「…え…」

喜美子さんに何か話しかけて、くすくす笑ってる。

「結構かっこいい子だなって思ったんだから間違いないよ」

「…そうですか」

みどりさん、面食いだもんな。

「すごい偶然よね、うちの店に来るなんて。この辺に住んでるのかしら?」

「さぁ…どうですかね」

「何よ。焦んないの!?」

「何で焦るんですか?」

「もう!!つまんないの!!」

みどりさんは膨れっ面で厨房に入っていった。

みどりさんが視界から消えると、俺は深く息をついた。

偶然来たわけじゃない。俺を見に来たって言ってた。

『真由美ちゃんの彼氏』の、俺を。

俺の名前、仕事先。真由美ちゃんから聞いたのか?

何でわざわざ会いに来たんだ?

何が目的なんだ?

解けない謎が頭の中を回り始めた…

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