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ショートラブストーリー

第7章 高橋②

言い返そうとしたとたん、通話が切れた。

「なっ…!!」

真由美ちゃんの番号を呼び出してかけてみる…けど

『お客様のお掛けになった番号は電波の届かない場所か…』

あいつ…電源切りやがった!!

「何するつもりだよ!!」




それから。

車をとばしてやって来たものの、俺は真由美ちゃんの部屋の前で躊躇していた。

でも…やっぱり気になる。このまま帰るなんて出来ない。

覚悟を決めて、チャイムを押した。

ピンポーン♪

室内で誰かが動いてる音がする。何でこんなに心臓がバクバクしてんだよ。

「…!高橋さん!?」

ドア越しに真由美ちゃんの声。

ガチャリとロックを外す音が辺りに響いた。

ドアが開き、真由美ちゃんが姿を現した。

「こんばんは…」

「あ…こんな時間にごめん」

姿を見て、思わずそんな言葉が口から飛び出した。

パジャマ姿で素っぴんで、まだ乾ききってない髪は艶やかに光ってる。

「ううん。びっくりしたけど。…どうしたの?」

あまりにも普段と変わらない対応に、俺の焦りは削がれてしまう。

「あ…」

腕を伸ばし抱き寄せると、甘いシャンプーの香りが漂った。

「…会いたかった…」

耳元で囁くと、甘い香りが一層強くなった。

「あたしも…」

呟かれた言葉に、抱き締める力を強めた。

あ…真由美ちゃん、ノーブラだ。

普段と胸を押し返す弾力の違いに顔が緩む。

と。

「玄関先で何するつもり?」

揶揄するような声が降ってきた。

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