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ショートラブストーリー

第8章 美帆(みほ)①

「明るくて面倒見のいい人、かな」

課長がちょっと悩みながら…そして答え終わってから笑みをこぼした。

何だか『大人』って感じ。

そんな表情に見惚れてると

「まず内面ですか?…じゃ、顔は?綺麗系とかわいい系だったらどっちです?」

倉田さんがビール瓶と徳利を列べて聞いてるけど…どっちが綺麗系なんだろ?

「どっちも」

「うわ!!範囲広っ!!」

「女性はどっちも魅力があるからな」

「へぇ…。じゃあ」

突然、倉田さんがあたしを指差した。

え!?何?

「北方にはどんな魅力があると思います?」

はいぃ!?倉田さん、何言ってるの!?

「北方さんは…」

うわぁっ!!課長がじっと見てる。

お酒のせいか、普段仕事中に見せるのとは違う表情をしてる。

柔らかい、くすぐったくなるような笑み。

「かわいい系だね」

かわいい!?課長、いま、かわいいって言いました!?

「頑張り屋だし、いい子だし」

課長の手が伸び、あたしの頭をポンポンと軽く撫でた。

え?えぇ!?何?何が起こってるの!?

「お酒飲んで顔が赤くなってる所とか、魅力的だと思うけどな」

いえいえ!!今顔が赤いのはお酒のせいじゃないですから!!

動揺して言葉がでないあたしに、倉田さんが

「なるほどねぇ…」

と、にやにや笑いを向ける。

「じゃ、俺は言ったから次はお前たちな」

え!?課長、何て言いました?

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