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ショートラブストーリー

第4章 美夜子(みやこ)

「あ、たかちゃん…お邪魔してま~す♪」

「そんなの…いいからテレビ消せよ!」

貴史はリモコンを奪い取るとテレビの電源を落とした。

「で!?何でここにいるんだよ!?」

「…たかちゃん顔赤いよ。恥ずかしいの!?」

あたしの言葉に、貴史はさらに顔を赤らめた。…かわいぃ。

「あ、あのね。今日出された数学のプリント、仕上げるの手伝って」

「はぁ!?…んなもん、寝てたお前が悪いんだろが。何で俺が手伝うんだよ!?」

うわ。機嫌悪っ!!

「だって明日までにやってこいって言うし。分からないとこだらけだから進まないんだもん。お願い!!」

「知らねぇよ。自分で苦しめ」

「たかちゃん冷たい!!…ねぇ、怒ってるのってAV見てたから!?もしかしてお気に入りだったの!?かまって欲しくなかった!?」

「あーっ!!もー!うるさい!!」

貴史は椅子に座ると、頭を抱え込んだ。

「ごめん…ごめんねって、ねぇ、たかちゃん…」

あたしは貴史の足元に座って、下から顔を覗き込んだ。

あたしと目が合うと、貴史ははぁ…と大きなため息をついて

「手伝う!!手伝うから…早く片付けろよ」

「は~い♪たかちゃん大好き~」

にっこり微笑んでプリントの準備をしたあたしは、貴史がその時どんな表情をしてたか知らなかった…。

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