まとまらないお話たち
第6章 6
それを確信したのはある日の制服検査の時。
多少短くてもどうせ、おばさん、おじさんだからごまかせるだろうと思ったのに。
その日は君村も担当で。
嫌だから目の前を通り過ぎたら、昼休み呼ばれた…生徒指導室に。
「お前な、嫌でも一応は見せるもんだぞ」
ムカつくからあからさまに短くした。
総丈35センチ。
「わかってるんなら見逃して下さいよ、先生」
…なんだ、若いからやっぱりわかってるんじゃん。
それなのになんで呼んだの?
疑問符を立てると、君村はどこからかメジャーを出し、
「? もうその時間は終わりましたよ」
「いいから測らせろ」
ムカツク。
そんなこと言ってスカートの中見たいだけじゃないの?
思ったが口には出さず、君村が総丈を計るのをただ黙って待っていたが……。
「ズレてるな。ちゃんと直して」
「これぐらいならみんな許してくれますけど」
ウソ。
本当は即効で直される。
というかこんなに短くしたのは今日が初めてだからホントはわからない。
でもなぜだかみんなは、のところを主張したかった。
「俺は許さない」
なんでそこだけ教師ぶるのか。
屈んでいた君村を睨んでいると、そのうち彼を見上げる形になった。
「今ここで直しなさい」
「明日になったらまた短くなるんだから良いじゃん」
「明日の事を言っているんじゃない。今日直せと言ってるんだ」
「いやです」
なんで変なところで厳しいの。
何で私にだけ……。
ふと、そんな風に悲観に思ったハル子の脳裏に、ある予感が走った。
「先生私のこと好きなの?」
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