まとまらないお話たち
第12章 12
この惑星には、他の惑星に行くような技術はまだ存在しない(そもそも他の星へ移住しようと考える者がいない)。
しかし逆に訪問者は多かった。
観光地代わりとして、訪れる旅行者の中には、高度な文明をもつ星に住む者もいる。
聞けばこの言葉もそう。
もとはどこかの星で生まれた言葉らしい。
そのまま訳すと竜騎兵。
小型のマスケット銃(先込め式の歩兵銃)やカービン銃(小銃を短くした騎兵銃)と呼ばれる銃で武装した中騎兵らしい。
……しかし言葉はそのまま。
頼んでもいないのにどこかの誰かが意味を変えた。
「ドラグーン……、〝各国の戦争で兵器代わりとして使われる竜〟?」
なんか色々と難しい単語が並んでいたが、まとめればこうだ。
「………」
冗談じゃない、と思ったことはもちろんとしても。
竜騎兵だからそのまま竜関連に変えたと?
馬鹿げてる、貴様らの操り人形や大砲なんかじゃないってのに。
怒りに駆られて、両手に持っていたその百科事典をバンッと机に叩きつけると、どういう訳か手から炎が現れ、みるみる間に表紙を…。
「げっ」
「…あーあ、やっちまったな」
「水! 水出せよカイル! 頼む!!」
「無理だ。専門外」
「頼むよ~じゃねえと俺、タルートに怒られ」
両手合せ、頭を下げているうちに炎の広がりは早く、
「わーっ! 熱っ、熱ッッ!」
手はともかくとして。
自分の長い髪に炎が燃え移っていた。
急いで水の精を召喚したが…「人間以外の言葉を聞けるか」と言う精霊に、「お前、存在を消されたいのか」と脅しをかけたりして、無駄な言い争いに時間をかけていると、
「………あ」
黒い煤を残して、世界大事典は跡形もなく焼失していた。
…髪にあった炎は消えている。
「……」
どうでもいいが、赤くて長いこの髪、切ろうと思った。
長いとやっぱりこういう時に危ないよな。
「………」
「………」
周囲の人間が「これだからドラゴンは」と囁くのが聴こえる。
国一番の、図書館の書物を失くした罪は大きいだろう。
しかも旧友の許可あってこそ、ここに入ることができたというのに。
「………」
これでは、国を追い出されるのも時間の問題かもしれない。
「……まぁしょうがないさ、エレオス。力が大きすぎてコントロールできないのは、俺達にもあることだよ」
隣に座っていた金髪の青年が、宥めるように肩を叩く。
「…次は気をつける」
しかし逆に訪問者は多かった。
観光地代わりとして、訪れる旅行者の中には、高度な文明をもつ星に住む者もいる。
聞けばこの言葉もそう。
もとはどこかの星で生まれた言葉らしい。
そのまま訳すと竜騎兵。
小型のマスケット銃(先込め式の歩兵銃)やカービン銃(小銃を短くした騎兵銃)と呼ばれる銃で武装した中騎兵らしい。
……しかし言葉はそのまま。
頼んでもいないのにどこかの誰かが意味を変えた。
「ドラグーン……、〝各国の戦争で兵器代わりとして使われる竜〟?」
なんか色々と難しい単語が並んでいたが、まとめればこうだ。
「………」
冗談じゃない、と思ったことはもちろんとしても。
竜騎兵だからそのまま竜関連に変えたと?
馬鹿げてる、貴様らの操り人形や大砲なんかじゃないってのに。
怒りに駆られて、両手に持っていたその百科事典をバンッと机に叩きつけると、どういう訳か手から炎が現れ、みるみる間に表紙を…。
「げっ」
「…あーあ、やっちまったな」
「水! 水出せよカイル! 頼む!!」
「無理だ。専門外」
「頼むよ~じゃねえと俺、タルートに怒られ」
両手合せ、頭を下げているうちに炎の広がりは早く、
「わーっ! 熱っ、熱ッッ!」
手はともかくとして。
自分の長い髪に炎が燃え移っていた。
急いで水の精を召喚したが…「人間以外の言葉を聞けるか」と言う精霊に、「お前、存在を消されたいのか」と脅しをかけたりして、無駄な言い争いに時間をかけていると、
「………あ」
黒い煤を残して、世界大事典は跡形もなく焼失していた。
…髪にあった炎は消えている。
「……」
どうでもいいが、赤くて長いこの髪、切ろうと思った。
長いとやっぱりこういう時に危ないよな。
「………」
「………」
周囲の人間が「これだからドラゴンは」と囁くのが聴こえる。
国一番の、図書館の書物を失くした罪は大きいだろう。
しかも旧友の許可あってこそ、ここに入ることができたというのに。
「………」
これでは、国を追い出されるのも時間の問題かもしれない。
「……まぁしょうがないさ、エレオス。力が大きすぎてコントロールできないのは、俺達にもあることだよ」
隣に座っていた金髪の青年が、宥めるように肩を叩く。
「…次は気をつける」
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