まとまらないお話たち
第12章 12
苦笑いを零した彼は、肩を叩いた青年と見た目変わらず。
同じくらいの年頃だろう。
「エレオスはまだ先があるんだから。…まぁ俺やタルートよりは短いかもしれないけど」
「(……短い、か)」
その言葉に「やっぱり自分は2人と違う」と実感してしまう。
「でも、ゆっくり考えればいい。その力をどう使うか、…ね」
だが2人と同じく「ドラゴン」と名乗れるのは、そう人々に認識されているのは、……何よりも実証されるこの身に宿る能力は、嬉しい。
一番最初に『気にするな』と言ってくれたタルートの言葉を思い出して、エレオスは無駄な思考を止めた。
「……それ、で、兄サン。一つお願いが…」
それよりも大事なことを思い出して、エレオスはおずおずと、胸の前で両手を組み、隣の友を上目遣いで見つめる。
「何か頼む時だけ、“お兄さん”。お前ほんと、調子いいよな」
男に上目遣いされてもなぁ…、と困惑しながらも、既にこちらの読みは見透かしていたようで。
見た目は同じかもしれない、でも彼の方が何百年も年上だった。
エレオスはまだ3ケタにいってない。
……いや、『純血』のドラゴンはもともと平均寿命が何千年だから、混血な上に、人間の血の方が濃く生まれてしまったエレオスは人よりちょっと長生き、が普通だ。
だから千年万年とは生きられないから、その分、魔力も中途半端だろうに。
なぜか純血ドラゴンのカイル、タルートの力に匹敵する魔力を得ていた。
……エレオスにとっては大迷惑。
「サンキュー。俺は消さないでくれよ」
「…消した方がサッパリして良いんじゃないか?」
「お? 確かにそれも…」
「おいおい、冗談だよ」
読んでいたレシピ本を、ぱたむと閉じ(彼曰く、“料理はやっぱり魔法でなく本物!”らしい)、カイルはパチンと指を鳴らした。
直後にカラフルな色の世界が白黒になり、エレオスとカイル、2人以外その場にいる人々の頭がガクンと下がった。
「(ひーっ)」
立ち読みしている人の手から、バサリと本が落ちる。
1冊、2冊…落ちる音がして、なのにそれ以外は何の音もせず。
ピタリと止まった人々の動作。
それから空間が…少し、波を打ってる?
不意に見れば、カイルはレシピ本を広げていて、
「よ、よく平然としてられるな…」
「え? …だってこんなの、」
すぐに終わるし、と言い終えるか言い終えないかで皆一斉に顔が上がり、
「うわぁっ!」
同じくらいの年頃だろう。
「エレオスはまだ先があるんだから。…まぁ俺やタルートよりは短いかもしれないけど」
「(……短い、か)」
その言葉に「やっぱり自分は2人と違う」と実感してしまう。
「でも、ゆっくり考えればいい。その力をどう使うか、…ね」
だが2人と同じく「ドラゴン」と名乗れるのは、そう人々に認識されているのは、……何よりも実証されるこの身に宿る能力は、嬉しい。
一番最初に『気にするな』と言ってくれたタルートの言葉を思い出して、エレオスは無駄な思考を止めた。
「……それ、で、兄サン。一つお願いが…」
それよりも大事なことを思い出して、エレオスはおずおずと、胸の前で両手を組み、隣の友を上目遣いで見つめる。
「何か頼む時だけ、“お兄さん”。お前ほんと、調子いいよな」
男に上目遣いされてもなぁ…、と困惑しながらも、既にこちらの読みは見透かしていたようで。
見た目は同じかもしれない、でも彼の方が何百年も年上だった。
エレオスはまだ3ケタにいってない。
……いや、『純血』のドラゴンはもともと平均寿命が何千年だから、混血な上に、人間の血の方が濃く生まれてしまったエレオスは人よりちょっと長生き、が普通だ。
だから千年万年とは生きられないから、その分、魔力も中途半端だろうに。
なぜか純血ドラゴンのカイル、タルートの力に匹敵する魔力を得ていた。
……エレオスにとっては大迷惑。
「サンキュー。俺は消さないでくれよ」
「…消した方がサッパリして良いんじゃないか?」
「お? 確かにそれも…」
「おいおい、冗談だよ」
読んでいたレシピ本を、ぱたむと閉じ(彼曰く、“料理はやっぱり魔法でなく本物!”らしい)、カイルはパチンと指を鳴らした。
直後にカラフルな色の世界が白黒になり、エレオスとカイル、2人以外その場にいる人々の頭がガクンと下がった。
「(ひーっ)」
立ち読みしている人の手から、バサリと本が落ちる。
1冊、2冊…落ちる音がして、なのにそれ以外は何の音もせず。
ピタリと止まった人々の動作。
それから空間が…少し、波を打ってる?
不意に見れば、カイルはレシピ本を広げていて、
「よ、よく平然としてられるな…」
「え? …だってこんなの、」
すぐに終わるし、と言い終えるか言い終えないかで皆一斉に顔が上がり、
「うわぁっ!」
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