まとまらないお話たち
第3章 3
……………しかも。
「全校集会でも一度紹介されましたが、本日より高等部の数学を担当することになりました。壱夜です、当然のこと…前任の小久保先生とは違うやり方でやるつもりなので宜しくお願いします」
初っ端から数学の、このクラスの時間割りが嫌いです。
…なんて。
昨日の全校集会では散々だった、会長との仲を誤解される中この『先生』と目が合ったときは。
―――『「ごめんなさい…!」』
あの時。
階段のところでぶつかった、厳つい顔をしていた仏頂面の男の人。
まさかよりにもよって数学の先生なんて……本当に昨日は、顔が真っ青になった。
よほど寒いと思ったのか会長が肩を抱き寄せたりなんかしたりして余計周りの目が変な風になったりしたけど、そんなこと気にしてる余裕もなかった。
……顔が、あげられない。
通路を挟んで隣の女子が「名前もカッコイー」なんて騒いでいるけれどそんなこと気にもかからない。
……やだ、ただでさえ第一印象が最悪だったのに……。
「早速ですが皆さんの実力を試したいと思うので、小テストをしたいと思います。30点以下の場合は課題をさせるつもりなのでそのつもりで」
………しかも早速来たー!!
やっぱり怖い、厳しい人だ…!
30以下…どんなにバカでもそれ以上は取れるよ、高校生にもなれば。
ほっと胸を撫で下ろしている一見バカそうな顔をしている男子もいる。
けれど心中穏やかじゃない、私は。
私はその30が取れない…普通じゃないんだから…!!
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