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まとまらないお話たち

第4章 4


昔々、とある国に王女様がいました。
王女様には今年の春から夫となった男性がいましたが、王女には別に、愛する人がいたのです。
それは幼少の頃から自分を守ってくれる騎士でした。
実を言えば、王女は本来彼と夫婦になるはずでしたが、横からわり込んできた隣町の王子と無理矢理、結婚しなければならないこととなったのです。
騎士の方にも婚約話が持ち上がり、王女は彼を忘れるつもりでいましたが、 彼女が丁度20回目の誕生日を迎えるその日。
騎士はある誓を王女に告げます。
それはかつて、彼がまだ幼き主君に誓った言葉でもありました。

「この命はあなた様のもの。生涯あなた様を守り、また死する時は共に逝くことを誓います」

たとえ身分は、関係は従者と主であっても。
互いの立つ場所が違ったとしても。

―――私の体はあなたのもの。
―――僕の体は君のもの。

同じ時を歩み、同じ道を辿ることを。
また、来世も互いを愛するということを。

〝誓います。〟



…この時2人が持っていた石で、結晶は造られ、その結晶はのちの世、人々が羨む力を発するようになり。
また…その“石”が引き寄せた男女は、二度と離れることがないと言われるようになるのでありました。
仮に離れるときがあろうものなら、それは互いに〝誓い〟を破るときであろうと。
今世も、騎士の子孫である男にそれは託されます……――。

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