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まとまらないお話たち

第6章 6


「滝本さん! 一緒に帰らない?」
昇降口で靴を履き替えている折、そんな声がした。
「…?」
体操着姿のその男を、首を傾げつつ眺める。
誰だろう…? 名札の色分けを見ると3年生のようだが。
加藤というその名前を見ても何も感じない、…3年生の男子になど、面識はない。
「どうしたの? 帰ろう?」
「………あ、ハイ」
まぁいっか、一緒に帰るぐらい。
自分が知らないのに、相手は自分の名前を知っているなんてなんだか気持ち悪い気がしないでもなかったけれど、上履きから運動靴に履き替えた後、2人並んで外に出た。

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