禁断兄妹
第9章 運命の出会い
着いたのは高級そうなレストラン
行きつけにしているのか
父さんは顔なじみらしい支配人に笑顔を見せた。
俺は車の中でも
店に着いても
ほとんど無言だった。
父さんは明らかにテンションが下がった俺を気にしているようだけど
かまやしない
無理をするなと言ったのは
父さんだしね
赤ん坊は
先ほどからの車の乗り降りにも全く起きる気配がない。
本当に生きてんのかと思うほど静かだ。
父さんが手配したのか
店側が気を利かせたのか
案内された個室にはベビーベッドが置かれていて
それがまた俺をうんざりさせた。