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禁断兄妹

第11章 ときめき


俺は胸がいっぱいになって
言葉にならなくて

言葉を探すように
萌の頭に手を伸ばした。


「もう崩れてもいいよ」


萌は俺の方へ頭を傾けて
にっこりと笑った。



愛してる

本当に
愛してる

胸が震える

頭を撫でている手が
萌を引き寄せたがる

抱き締めたい
全て打ち明けてしまいたい

どうする

今言ってしまおうか
今なら真実を伝えられそうな気がする

俺達は子連れの再婚で兄妹になったんだ
本当は他人なんだ

そう伝えなければ

何も始まらない

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