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禁断兄妹

第12章 コイワズライ


俺には一年近く付き合っていた女がいたけれど
数日前に別れた。

萌のことを考える度に
セフレのような都合のいい女をそばに置いている自分が
ひどく卑しく思えて
いてもたってもいられなくて
別れてしまった。


「思いきったわねー。結構続いてた娘だったのに」


和虎はクスクス笑っている。


「でもそういうの、嫌いじゃない。やっぱ恋は一途じゃなきゃ」


したり顔で頷く和虎。


「そんなんじゃねーけど」


俺は照れくさくて
そっぽを向いた。


「理想を現実に!応援してるからねっ」


和虎は俺の背中を叩いた。

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