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禁断兄妹

第14章 地獄への入り口


愛する人の声を聞いて
眠るように死んだ母さん

その最期の思い出が
あの男に踏みにじられた

あの時
既に美弥子を囲っていたんだ

俺の可愛い萌

あんな男の
不倫の末の子供だったなんて

俺の本当の妹だったなんて


ずっと大切にしてきたもの
暖かなもの


砂のようにざらざらと
指の間から零れ落ちてゆく

もう
もとには戻らない

永遠に

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