テキストサイズ

禁断兄妹

第14章 地獄への入り口


俺は母さんの耳に父さんの声を届けようと
携帯を押しつけた。

母さん
ほら父さんだよ
話して
話してよ

母さんは目を開けなかった。

でも
電話の向こうの父さんの声が聞こえたのか
一瞬
ふわりと
微笑んだ。

そしてそのまま
母さんは死んだ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ