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禁断兄妹

第15章 嫉妬‥‥暗い炎


耳元で鳴った電子音

朝か‥‥

俺は半分眠ったまま
手探りで枕元に転がっていた携帯を手にとった。

電子音は止まって


「‥‥柊?もしもし、柊?」


代わりに一番聞きたくなかった声が聞こえてきて
俺の眠気は一気に覚めた。

目覚まし時計の音じゃなかった

手に取った時に
通話に触れてしまったのか


「もしもし‥‥柊?」


父さん

昨日の悪夢のような記憶が蘇る。

激しい嫌悪感が押し寄せてきて
切ってしまおうか、とも一瞬考えたが

言いたいことがある

俺は耳元へ携帯を運んだ。

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