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禁断兄妹

第15章 嫉妬‥‥暗い炎


数日後
俺は自宅マンションへ向かった。

あれ以来初めて帰る

今日は美弥子が習い事に出かけるはずの日で
顔を合わせたくない俺は
その時間を見計らって家に入った。

静まり返った家の中

まるで泥棒だな

俺は苦笑した。

服や靴、パソコン
手当たり次第にスーツケースに詰めながら

もうこの家に戻ることはないんだな

そう思うと
少し感慨深かった。

スーツケースにぎゅうぎゅうに押しこんで
後は出て行くだけになった俺は
父さんに電話をした。

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