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禁断兄妹

第15章 嫉妬‥‥暗い炎


考え込みながら
エレベーターを降りてエントランスホールを歩いていると
外の入り口の辺りに制服姿の人影

一面ガラス張りの向こう側
規則的に並ぶ円柱の陰に
時折その姿が隠れるが
見紛うはずもない。





心臓が跳ね上がり
足が止まる。

俺に横顔を見せるようにして立っている萌
楽しそうに笑っている。

柱の陰に誰かがいて
立ち話をしているようだった。

萌の左手は
柱の陰に伸びている。

嫌な予感がした。

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