禁断兄妹
第16章 悪戯 ※※柊side※※
真っ暗な部屋の中に入り鍵をかけ
ベッドへ転がり込む。
心臓の音が
大音量で体内に響く。
息を殺していると
隣の部屋のドアが開いて
閉まる音。
微かに
ベッドに倒れこむ音が聞こえた。
そしてそのまま
もう物音はしない。
再び眠ったのか
俺は身動きもせずに
掛け布団の中で荒い息を繰り返していた。
中指に残る湿り気
目を閉じるとより鮮明に
立ち上がった花びらと
その奥の潤んだ窪みの感覚が指先に蘇る。
俺はその手で
既に先走りしている俺自身を慰め始めた。