禁断兄妹
第18章 犯されるって、言えば‥‥?※※柊side※※
受話器から漏れる
ツーッ、ツーッという小さな音
しばらく立ち尽くしていた萌が
静かに受話器を置いた。
「言わなかったんだ‥‥」
動きを止めていた俺は
再び胸を揉んだ。
「っあんッ‥‥!」
電話が切れたせいか
さっきまで耐えていた萌がたまらず声を上げる。
「萌‥‥俺をかばったの?優しいね‥‥」
俺の言葉に萌はかぶりを振った。
「違、う‥‥っ、だって‥‥こんなこと、やっぱり、お母さんに、言えない‥‥っ」
胸に張りついた俺の手を剥ぎ取ろうと
萌の手が重なる。
手の甲に感じる
小さくて熱い手のひら
「このこと、お母さんにも、誰にも言わないから‥‥もうやめて‥‥っ」
誰にも言わないから
か
俺はため息と
苦笑い
そして右足を後ろから
萌の両足の間に突っ込んだ。