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禁断兄妹

第20章 禁断兄妹3rd プロローグ



───妹だなんて思ったこと、一度もなかった───


あの時はわからなかった
お兄ちゃんの気持ち
言葉

お父さんの告白を聞いて
絡まった糸がほどけるみたいに
私の胸にすとんと落ちてきた。

でも
胸の中に落ちてきたそれは
あの秘密の夜のことを鮮やかに甦らせて
私の息を詰まらせて
胸を痛くさせて
今も私を苦しめる。

お兄ちゃん
今どこにいるの
どこで暮らしてるの

お兄ちゃんも苦しんでるの

私達
同じ世界を
見てるの

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