禁断兄妹
第21章 同じ世界
ちゃぷん‥‥
ちゃぷん‥‥
お気に入りのバスルーム用のランプ
明かりを消したお湯の上
ゆらゆら揺らめいて
綺麗
夕飯を済ませた私は
お風呂に入っていた。
ずっとぼうっとしてる頭
夕飯がどこに入ったのかわからないくらい
上の空な私。
───タカシ先輩のことOKしたのって、お兄さんの面影があるからかなって───
たかみちゃんの言葉
ノリで軽く返事をすればそれで良かったのに
似てないよ
私はむきになってしまった。
目を閉じると
まぶたの裏に
今日見た雑誌の中のお兄ちゃんが浮かぶ。
はだけたシャツ
厚い胸板
全てを見透かしているような冷たい瞳
その奥に青白い炎が
熱く揺れている。
───好きだ、萌───
不意に
あの日のお兄ちゃんの甘い低音が
頭の中に広がった。
「‥‥っ」
慌てて湯船から立ち上がった。
お湯に浸かり過ぎ
のぼせてる
トリートメントを洗い流そうとして
乳首が固くなっていることに気づく。
───もっと鳴かせたくなるよ───
お兄ちゃん
そう言って指を舐めて
私のここ
指で
いっぱい
私は思わず
自分の身体を自分で抱き締めた。
お兄ちゃんの爪痕が
ゆらり
身体の一番深いところから
浮かび上がる。