禁断兄妹
第21章 同じ世界
「‥‥ん‥‥ッ‥‥」
熱い手のひらの下
もっと熱く
固い花芯
身体中に震えが走る。
───俺達は兄妹だ───
そんなこと知ってる
だから
ずっと悩んできた。
この感情に
憧れとか理想とか
そんな呼び名をつけて誤魔化して
見ないふりをしてきた。
───ここはクリトリスっていうんだよ───
「だめ、あ‥‥」
動かさずに押さえているだけなのに
深いところから沸き上がる快感
私は右手を挟んだまま
両足を強く閉じ合わせた。
「‥‥お兄、ちゃ、ん‥‥っ」
あのお祭りの夜
私言ったよね
お兄ちゃんはずっと理想の人だって
あれは
私の精一杯の告白だった。
お兄ちゃんは困ったように黙ってしまって
何も言ってくれなかったね
その複雑な表情を見た時
思ったの
もうこのおかしな想いを抱え続けるのは
今日で終わりにしようって