禁断兄妹
第25章 逃げるの‥‥?
「じゃあ柊兄も来たらいいでしょ。別に来なくてもいいけどー。もう移動するからもし来るなら電話頂戴。じゃーねっ」
「待て!おい、カズ───」
本当に切りやがった‥‥
「くそっ!」
俺は携帯をベッドに叩きつけた。
すごくカッコいいですね?
なついてる?
萌のミーハーめ!
アイドル顔ならなんでもいいのか?!
俺は頭をかきむしった。
くそっ
なんでこうなるんだ
萌は俺に会いに来たんだぞ
なんで和虎が
「くそーっ!!和虎の奴!!」
萌
会いたい
顔が見たい
身体はもう
力任せに理性の鎖を引っ張る。
放せ
行かせろ
声を限りに叫んで暴れてる。
俺は
萌に会ってどんな顔をするつもりだ
何を言うつもりだ
わからない
だけど
萌
会いたい
ものの数分でシャワーを浴びた俺は
濡れた髪のまま
部屋を飛び出した。