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禁断兄妹

第29章 一晩中、いちゃつきたい


囁いた俺に
萌が顔を上げる。


「ここはお兄ちゃんの家だよ‥‥当たり前でしょっ」


ぱあっと瞳を輝かせて


「お兄ちゃんの部屋、そのままにしてあるんだよ、何も変わってないよ」


そういう意味じゃ
ないんだけど

名前も
呼んでくれてないし


「わかってるのか、いないのか‥‥」


苦笑しながら
笑顔の萌の頬に口づける。


「じゃあ、泊まらせて‥‥話したいことも、沢山あるし‥‥」


父さんのこと
美弥子のこと
離れていた間のこと

お前の可愛い声で
聞かせて欲しい。


「私もね、聞きたいこといっぱいあるの。あ、お兄ちゃんの夕御飯作るねっ。食べながらお喋りしよう?」


最近増えたというレパートリーを
指を折りながら
嬉しそうに俺に教えて


「ね、何が食べたい?」


首を傾げて笑う。


「‥‥萌が食べたい」


俺の言葉に目を見開く萌
その頬が
また赤くなっていく。

あんなことしてごめん
そう言ったそばからこんなこと言って
ごめん

でも
我慢できない


「一晩中、いちゃつきたい‥‥」


ぽーっとして
薄く開いたままの唇に口づけて
舌を滑り込ませる。


「‥‥ンッ‥‥」


ああ
甘い

甘くて
甘くて
死にそう



お前と一晩中
いちゃつきたい

甘い言葉
呆れるほどばらまいて

いやらしいこと
いっぱいしたい



俺の可愛い彼女

今夜は
寝かさないから

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