禁断兄妹
第29章 一晩中、いちゃつきたい
「あんなことした俺のこと‥‥いっぱい考えてくれたの‥‥?」
熱い耳に口づけながら囁くと
身体を震わせて頷く萌
胸が甘く締めつけられて
抱く腕に力がこもる。
「無理矢理あんなことして‥‥ごめん‥‥」
自然と口から零れた言葉
腕の中の萌は無言のまま首を振る。
込み上げる
息苦しいほどの愛おしさ
「俺もいっぱい考えてたよ‥‥お前のこと‥‥ずっと、ずっ‥‥と‥‥」
恥ずかしげもなく
そんな言葉が口をつく。
俺はいつから
こんなにお喋りになってしまったんだろう
甘い言葉が次から次へと胸に浮かんで
自分でも呆れる。
全てを口にしたら
お前は笑うだろうか
「‥‥今日、泊まっていってもいい‥‥?」