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禁断兄妹

第33章 熱帯夜 ~ひとつになる夜~


「動くよ‥‥」


俺は来た道を引き返すように
ゆっくりと腰を引いた。


「‥‥あ‥‥」


萌が身体を震わせて
しがみつく両手に力をこめる。

半ばまで引いた俺自身を
再び奥へ

萌の身体を慣らすように
ゆっくりと繰り返す。

とっくに限界を越えてる俺には
拷問のよう

狂おしく締めつける萌の中
痺れるような快感は絶えず背筋を這い上がって
俺を射精の衝動へと駆り立てる。

激しく律動したいと叫ぶ身体
歯を食いしばって
その欲望をねじ伏せる。


「痛くないか‥‥大丈夫‥‥?」


見つめた萌の瞳
涙を湛えて
揺れている。


「痛くない‥‥もし、痛くても、いい‥‥」


吐息混じりの熱い言葉
俺の心を溶かす。

可愛い

大切にしたい

この俺に初めてをくれた萌
大事にしたい

抱き合って一緒に

その願いを
叶えてあげたい

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