禁断兄妹
第43章 優しくしたいけど‥‥無理かも知れない~ベッドの上で②~
「力抜いて‥‥ちゃんと息して‥‥」
俺の言葉に
震えながら吐き出された熱い息
「‥‥は、あ‥‥っ」
深呼吸をするような萌の呼吸に合わせて
ゆっくりと腰を進めていく。
強くうねりながら俺を迎え入れる萌の中
しごくように締めつけられて
俺の息も止まりそうになる。
お互いの下腹部が密着するまで沈めてから
俺は息を切らしている萌から
目を覆っていた手をそっと外した。
切なげに寄せられた眉の下
糸のような瞳がさっきからそうしていたように
俺を見上げていた。
涙が滲んで朱に染まってる目尻
繰り返される甘苦しい吐息
可憐なその姿に
また息が詰まる。
俺は萌の乱れた髪をそっと耳にかけて
汗ばむ頬を撫ぜた。
「明かり、このままでいいだろ‥‥早く動きたい‥‥」
ずるいことは承知でそう囁くと
萌は肩で息をしながら小さく頷いた。
イヤリングの小さな光が一緒に揺れて眩しく煌めく。
俺は頬に当てていた手を滑り落すと
両手で萌の腰を掴んだ。