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「お嬢様。」

第7章 どきどき

「はいはい」

曲がった腰で

ぴょこぴょこ歩くと

ふたつのお盆をもって

あたしたちの前に置いた。

ごはん、味噌汁、お漬物、

たまごやきとシャケがのってる。

普通のごはん。

いただきます、と言うと

蓮さんは嬉しそうにそれを口につけた。

「蓮ちゃんのどこがすきなんだい?」

おばあちゃんが近くの椅子に

腰掛けて言った。

「蓮さんの、独特な空気がすきです」

あたしもたまごやきに

箸を通す。

「そうかい。」

くしゃくしゃな顔で笑うと

古びたキッチンに歩いていくと

おじいちゃんに話しかける。

おじいちゃんは、

眉間にしわをよせたまま頷くだけ。

それでもたのしそうに笑う。

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