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「お嬢様。」

第7章 どきどき

たまごがとろける。

しかも白ごはん、すごくおいしい。

あたしはまた何故か涙がでてきた。

ここのごはん、あったかい。

「俺さ」

あたしの顔をみずに蓮さんは

話し始める。

「弱虫だったからさみしい時は

よくここにきてたんだ。

昔オヤジがまだ成功者じゃなかったとき

金もなくて、安い定食のここに

よくたべに来た。 毎日のように」

一息ついて御茶を飲む。

「あの頃はよかったな.......

金はなかったけど時間があって

いろんなとこ歩いたり見たり。

オヤジと、いつからかな。

ふたりでごはんなんて数年ぶりだよ」

ははっと笑う。

「お金なんてさ、いらないから

またふたりでここの味噌汁すすって

おかわり、させてもらってさ

.......したいよなあ」

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