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「お嬢様。」

第15章 ふゆのかおり

その頃........

「ええ、そうしてちょうだい。」

一波乱起きそうな予感。

彼女は娘のために

魔女にでもなったかのようだった。

重たい受話器をおろすと

ふふ、と笑った。

後ろでは白石が立っている。

もちろん主人に意見を申すなんて

やってはならないこと。

発したい言葉をぐっと自分の中にためて

彼は、ただただ、そこに立った。

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