それでも好きな人
第15章 不慮の事故
拓真「ブランデー入りだって」
美鈴「うっ…うんっ…」
拓真「すごいね」
美鈴「そっ…そうだね…」
一つの雑誌を
二人で仲良く一緒に見た
顔が近くて拓真の髪の毛が肌に触れて
くすぐったくて気恥ずかしくて
でも嬉しくて
美鈴「…」
拓真「大丈夫?なんか顔赤いけど…」
美鈴「だっ…大丈夫…」
拓真「!!」
美鈴「あっ…」
放課後で
生徒達の姿は少なかったが
二人の時間を邪魔するように数人の生徒
が近づいてきた
生徒達に
怪しまれないよう
一定の距離を保ち彼らが通り過ぎるのを
待ったが…
男子①「おい、早く行くぞ!!」
男子②「わかってるよ」
ドンッ(肩と肩がぶつかる音)
拓真「…!!」
美鈴「危ない!!」