それでも好きな人
第18章 さよなら
美鈴「いらっしゃいませ」
高校生「三人です」
美鈴「三名様ですね、奥へどうぞ」
高齢者の多い
この地域には珍しく
高校生のお客さんが三人来店した
美鈴「高校生、中学生かな…」
学生を見ると
康太の事を思い出した
相談もなく家を出た自分をどう思ってい
るのか
元気にしてるのか
今頃、何をしてるのかと思わずにはいら
れなかった
美鈴「康太の連絡先知ってるの?」
拓真「自宅の番号なら暗記してたからね
この時間ならまだ大丈夫だから電話して
みる?」
美鈴「うんっ」
携帯も手帳なども
全て家に置いてきていた為
康太に連絡するのは無理かと思われたが
自宅の番号
電話番号を覚えていたらしく
その日の夜早速、電話してみる事にした
だけど…
美鈴「あっもしもし片岡ですけど康太さ
んいらっしゃいますか?」
康太『美鈴?』
美鈴「うんっ、連絡出来なくてごめんね
実は私」
康太『美鈴…お前の…』
美鈴「康太?」
康太『…お前の…お母さんが倒れた』
美鈴「えっ…」