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それでも好きな人

第6章 喜びと悲しみ



美鈴「…」

香苗「美鈴!!そんな体でどこ行ってた
のよ!?」

美鈴「…ごめんなさい」

香苗「もう…心配させないでよ…」

美鈴「…部屋で休むね」


妊娠検査薬
絶対見られるわけにいかなかったが
途中で処分する事も出来ず持って帰って
きてしまった


美鈴「…」


コンコン(ドアをノックする音)


美鈴「!?」

拓真「美鈴ちゃん、大丈夫?」

美鈴「…お義兄さん、帰ってたんだ」

拓真「顔色は良いみたいだね」

美鈴「…うんっ」


拓真の顔が見れなかった
自分の中ではもう気持ちの整理はついて
いた
だけど
拓真の顔を見ると気持ちが揺らぎ
拓真を頼りたくなる
産みたくなる

産んではいけない
この子を…


拓真「美鈴ちゃん、あのさ…」

美鈴「お姉ちゃんが心配するから…早く
戻って…」

拓真「美鈴ちゃん…」

美鈴「変に思われるから…」

拓真「…わかった」

美鈴「…」


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