それでも好きな人
第7章 過去と未来
美鈴「二人で…二人だけで…」
二人でお出かけ
嬉しかったし楽しみだった
だけど休みに二人で出かけるのは難しく
香苗をどう説得するかが
問題だった
香苗「今週の日曜日、留守にしてもいい
かな?」
美鈴「えっ…」
香苗「友達と会う事になって」
美鈴「…そうなんだ」
まさかのタイミング
だけど、もしかしたら拓真は
この事を知っていたからかもしれない
だから…
香苗「夕方には帰るから」
美鈴「…うんっ」
拓真「いってらっしゃい」
香苗「行ってきます」
美鈴「…」
日曜日
香苗を見送り
ヘルパーさんに母を預け
二人は人目を避けるように出かけた
義理の兄、妹
二人が一緒にいても問題はなかったが
教師と生徒でもある
出来る限り
見られないようにしないと…
美鈴「お義兄さん、ここ」
拓真「ここって…本当にここでいいの?
もっと…」
美鈴「いいの」